医療パッケージングの色

共有:

赤色、オレンジ色、黄色、緑色、青色、藍色、紫色 – ROY G BIV。このおなじみの頭字語は、虹の色のように一般的な配色を表す方法として始まりました。そして、これらのさまざまな色合いは、日々の世界の見え方を変えるものであり、私たちが服を着る瞬間から食品にまで及びます。ところが、虹には中間色も含めいろいろな色があるのに、医療現場ではほとんどが青や白なのはなぜでしょうか?これらの色を選ぶように条件づけられているのでしょうか、それともそれらの色を医療パッケージングに使う目的があるのでしょうか?すべてのパッケージングの色が同じだとしたら、エンド・ユーザーは棚に並んでいる製品をどうやって区別するのでしょうか? 

医療における青と白の意味 

あらゆる色の組み合わせが可能である中で、色が特定の感情を引き起こしたり、特定の行動に影響を及ぼしたりすることは、驚くことではないかもしれません。事実、各色がどのような感情を引き起こすのかを示す研究は無数にあります。そのため、医療のような極度の緊張が強いられる環境で青と白が多く使用されるいのは、単なる偶然ではありません。  

Color of Medical Packaging (5)-1

青色は静けさと信頼を象徴します。そして、いくつかの研究によると、青色は心拍数と血圧の両方を下げることが証明されています。それに対して、白色は清浄さと安心という感情を生み出します。 

青と白が、私たちが医療環境にぜひともあって欲しいと望む感情を引き起こすのに対して、医療に青を取り入れることは、単に患者さんに安心してもらうためだけではありません。むしろ、青色は色のスペクトルで赤の対極にあるため、意図的に選ばれたのです。血液は赤いので、手術室で青い手術用タオルやドレープを使うと、赤をより目立たせることができ、医師のパフォーマンスを上げることができるのです! 

医療パッケージングの色 

同じように、医療パッケージングの色も、それが表現する感情だけでなく、材料の原材料によっても決まります。  

医療パッケージングを全体として捉えると、考慮すべき2つの重要な要素があります。それは無菌遮断システムと保管箱です。どちらも患者の安全を最優先に設計されています。  

無菌遮断システムについて言えば、白色のパッケージは、中に入っている製品が清潔であり滅菌されている、という確信をエンド・ユーザーと受け取る人に持たせます。事実、この業界では、「パッケージングが無色透明か有色だと、滅菌されていないと受け取られる」という話もあるほどです(もちろん、これが必ずしも正しくないことはわかっていますが)。PETGトレイや一部の接着性コーティング剤などのように、着色剤が使用されている場合、同じ理由で青色が使用されていることが多いことにお気づきでしょう。これはパッケージングに対する信頼を表徴するためです。白や青をパッケージングの色に採用することで、カビや汚れのように見えたり、パッケージングが黄ばんでいると誤解されたりすることも防いでいます。 

保管箱について言えば、ラベリングと製品の区別をするために、色が少し足されることがよくあります。ただし、ロゴの色を除いて、赤色を使うときには注意しましょう。赤は危険の印または注意して取り扱う必要があることを示す指標と見なされることが多いためです。マーケティング・チームと協力することで、ブランド化の取り組みと安全な製品であるという信頼性を両立させることができます。 

色を使った区別 

医療用品室の棚にあるパッケージはどれも同じように見えることから、エンド・ユーザーが棚から正しい製品を選ぶには、結局はその製品自体の色で判断してしまうことがよくあります。  

ハイエンドの機器や治療法の場合は、サイズや大きさを区別したり、ブランドを差別化したり、コンプライアンス規制に適合したりするために、特定の色が極めて重要になります。また、製品の色は、ラベルに次いで2番目の視覚的情報を提供するのに役立つため、エンド・ユーザーは処置に適した機器を選ぶことができます。製品設計の背後にある複雑な思考プロセス全体を通じて、常に、患者の安全を最優先に考えて一つひとつの判断が下されます。  

全体として、医療において色が暗示することについて考えるときには、検討すべきことがたくさんあります。しかし、青と白から選ぶ際には、エンド・ユーザーは自分たちが安全でつ滅菌されている製品を提供していると確信することができます。  

共有:
コメント(0)
当社をフォローする: