医療機器エンジニアのためのマウンティング・カードに関する考慮事項

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マウンティング・カードは、医療機器を中央に固定し、損傷から保護する代替手段として、世界中で急速に普及しています。これらのカードは、トレイの代替として有効な選択肢とみなされており、輸送および保管中にデバイスを固定し保護することで、同様の役割を果たします。マウンティング・カードは、デバイスを中央に保持し、保護し、ガイドすることで、パウチ側のシールに不要なストレスがかからないように設計されています。

この記事では、パッケージング・ソリューションにマウンティング・カードを組み込む際に、エンジニアにとって最も重要な考慮事項について説明します。

リサイクル!

医療業界の多くの企業でリサイクル性が優先事項となっている中、エンジニアはパッケージング材料の寿命終了後の処理について考慮する必要があります。彼らが直面する重要な問題は「使用後のパッケージはどうなるのか?」ということです。

すべてのマウンティング・カード材料が簡単にリサイクルできるわけではありません。材料を選択する際、エンジニアは次の点を考慮する必要があります。

複数のデバイスが組み込まれたCleanCutカード-1
  • 材料の純度:バージン材は、分離の工程が必要ないため、リサイクルが容易です。
  • リサイクル技術:材料のリサイクルの容易さは、その材料に適用されるリサイクル技術がどの程度広く受け入れられ、利用できるかによって異なります。
  • リサイクル認証:リサイクル認証を取得した材料は、マウンティング・カード材料が環境に配慮した方法で廃棄されるという高い信頼性を提供します。

リサイクル・センターで容易に受け入れられる材料を選択することが、製造業者のリサイクル・コストを削減し、製造業者とエンド・ユーザーの両方のコストを削減するのに役立ちます。また、エンジニアは、マウンティング・カード材料の使用をさらに検証するため、可能な限りリサイクル認証を要求する必要があります。

最終的に大切なこと

医療機器業界のエンジニアがデバイスおよびその付属品の設計とプロトタイピングを行う際には、使いやすさと最終用途は外せない考慮事項です。マウンティング・カードの採用を検討する際には、マウンティング・カードの設計において使いやすさと最終用途が考慮されていることを確認することが重要です。

主な考慮事項には、以下が含まれます。

  • デバイスが適切に固定されていることを確認する。きつく締め付け過ぎたり(分解が困難なる可能性がある)、緩すぎたり(輸送中にずれる原因になる)しない。
  • 使用後、カードを簡単に廃棄でき、廃棄物の量が最小限に抑えられることを確認する。
  • 組み立てと分解のしやすさに影響を与える可能性のある不要な機能を最小限に抑える。

これらの要素は、パッケージの使いやすさに大きく影響します。看護師やエンド・ユーザーが、必要以上に苦労することなくマウンティング・カードからデバイスを簡単に取り外せるようでなくてはなりません。固定機能は、デバイスをしっかり固定しつつ、取り外しも容易であることが重要です。

マウンティング・カードの設計者は、デバイスを適切に固定する機能を持たせることで、使いやすさに重点を置いています。設計者は、全体的な環境負荷を低減する廃棄方法を検討する一方で、組み立てとエンドユーザーによる使用時の複雑さを最小限に抑えることを目指しています。

できるだけ頑丈に

医療パッケージングのマウンティング・カードを検討する際のもう1つの重要な要素は、カード自体の剛性です。重いまたはかさばるデバイスをマウントすると、カードが曲がったり反ったりして、デバイスを適切に固定できなくなるおそれがあります。このような変形は、輸送テスト中にデバイスに不具合が生じる可能性を高めます。

これを軽減するには、エンジニアは次の点を考慮する必要があります。

  • カードの厚み:カードが輸送中に形状を維持するのに十分な厚さであることを確認する。
  • 強化機能:カードの形状を維持し、剛性を高める機能を追加する。

多くの場合、マウンティング・カードの設計者は、曲がりを最小限に抑えるために、適切な厚み、密度、および剛性を備えたマウンティング・カードを選択します。マウンティング・カードの剛性を維持し、その形状を保つための強化機能を追加することもできます。

ご参考までに……

パッケージング・サプライヤに精度の高い参照製品を提供することで、マウンティング・カードの設計プロセスが大幅にスムーズになります。開発の早い段階でパッケージング・サプライヤと協力することが常に望ましく、実際の製品または3Dプロトタイプを用意できれば尚良いでしょう。これにより、サプライヤは特定の製品および付属品の寸法に合わせたマウンティング・カードを設計することができます。

実際の製品が入手できない場合、詳細な3Dプロトタイプまたはデバイスの図面も役立ちますが、3Dプロトタイプは精度が低く、設計を何度も見直さなくてはならないかもしれません。

マウンティング・カードの設計者は、設計プロセスにおいて参照製品の機密性を確保し、提供される参照製品に忠実に設計することで、全体的な納期を短縮することを目指しています。

コミュニケーションが創造力を刺激

開発プロセス全体を通して、設計チームとの明確なコミュニケーションが欠かせません。開発の初期段階では、エンジニアはデバイスの機密性の高い領域と設計上の制約に関する情報を共有する必要があります。設計が進むにつれて、フィットテスト、美観、その他の要件(収納方法など)に関して、フィードバックを定期的に交換する必要があります。設計が確定したら、ユーザーテストとフィードバック(顧客の声を通じて)を活用して、さらに改良が必要な領域を特定します。

マウンティング・カードの設計者は、設計プロセス全体を通じて定期的なチェックインを行い、すべてがスムーズに進行していることを確認し、変更を実施する前にすべてのフィードバックを検討してその実現可能性を評価します。

結論

結論として、医療パッケージングにおいてマウンティング・カード導入成功の決め手となる要因がいくつかあります。導入を成功させるためには、以下が重要となります。

  • 顧客、設計者、エンド・ユーザーなどのステークホルダー間の連携。
  • 設計のために提供される参照製品の精度。
  • マウンティング・カード材料の厚みの適切な選択。

これらの要因を考慮することで、エンジニアは、医療機器が最も効果的で安全、かつ環境に配慮したソリューションでパッケージングされることを保証することができます。

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